広告

【本のレビュー】宮島未奈著『婚活マエストロ』

文芸
この記事は約7分で読めます。
記事内に広告が含まれています

宮島未奈さんといえば『成瀬は天下を取りにいく』で2024年本屋大賞を受賞し、続編の『成瀬は信じた道をいく』も2025年本屋大賞候補作(2025/2/11現在)に選ばれ、いま大注目の作家さんです!※2作ともレビュー記事を更新しているので、良ければご一読くださいませ↓

そんな宮島未奈さんの3作目である『婚活マエストロ』を読了しました!

近年ブームである婚活業界を舞台にしているので、婚活経験のある方は共感する部分が多いのではないでしょうか?私自身、婚活系マッチングアプリをきっかけに結婚しているので「わかる〜」な部分が結構ありました。

本記事では宮島未奈著『婚活マエストロ』のレビューを紹介するので、宮島未奈さんのファンや婚活経験のある方はぜひご一読ください。

『婚活マエストロ』あらすじ

作者出版社発売
宮島未奈文藝春秋2024年

Webライターで生計を立てている猪名川健人(40代独身)は、とあることから『ドリーム・ハピネス・プランニング』という婚活事業会社の紹介記事を作成することになる。

リサーチのため『ドリーム・ハピネス・プランニング』の婚活パーティーに参加し、そこで司会をしていたのが婚活マエストロこと鏡原奈緒子。彼女との出会いをきっかけに猪名川健人は、婚活業界へ足を踏み入れるのであった。

『婚活マエストロ』感想

成瀬に引き続き、宮島さんならではのクスリと笑える表現が散りばめられ、楽しくサクサクと読み終えました。なので、どなたも気軽に読めて、楽しめる作品だと思います♪ただ、共感という部分に焦点を当てると主人公が40代で婚活業界をテーマにしているため、大人向けの作品かもしれません。

感想①婚活業界を覗いた気分になる

先述の通り、私はアプリではあるものの婚活経験があるので、主人公や婚活パーティーに参加する登場人物たちの心情や疑問、緊張感などに共感しました。たとえば『何か行動を起こしたい』『プロフィールに何を書けば良いのか』『相手も自分に好意を持って欲しい』など。

なので、これから婚活に挑戦してみようと考えている方は『婚活マエストロ』を読むことで、婚活のイメージが掴めるかもしれません。

感想②主人公を通して自分を見つめられた

上記で『婚活マエストロ』は婚活のイメージが掴みやすいとお伝えしましたが、それだけではなく、主人公である猪名川健人の心境の変化にも注目できるかと思います。

猪名川健人は40代のWebライターで、コツコツと仕事に取り組み生計を立てていました。一見羨ましい働き方に思えるのですが、彼自身は現状にあまり納得できていない様子。そんなモヤモヤを抱えているなか『ドリーム・ハピネス・プランニング』事業との出会いが、新たな一歩となります。

一連の流れから『今からでも新たな一歩を踏み出せる』ということを改めて実感しました。私も30代に差し掛かり、過去を振り返って『こうしたら良かった』と考えることがあるので、悶々としていた猪名川健人と似たような心境かもしれません。

ただ、猪名川健人の場合はやってきたチャンスを掴み、途中で投げ出すようなことはしませんでした。なんだったら途中から興味が湧き、のめり込んでいます。そんな姿から私も一歩踏み出すことで『今からでも新しい扉を開けられるのでは』と前向きな気持ちにしてくれました。

おくま
おくま

やはり宮島さんの作品は、面白いだけではなく背中を押してくれる、、!

『婚活マエストロ』とあわせて楽しみたい作品

『婚活マエストロ』とあわせて楽しみたい作品は、朝比奈あすか著『人生のピース』です。

作者出版社発売
 朝比奈あすか双葉社2021年

こちらは主人公の女性が婚活をはじめる姿が描かれているので、また違った視点から婚活について知ることができます。ただし、婚活事業者目線ではなく、結婚相談所に登録するユーザー目線の物語です。婚活を通して、自身の生き方と向き合う女性が描かれています。

婚活に興味のある方は、ぜひお手に取ってみてください。

まとめ

本記事では、宮島未奈著『婚活マエストロ』について紹介しました。

宮島さん節が効いており、婚活業界が愉快に描かれています。また『ドリーム・ハピネス・プランニング』に集まる個性豊かな登場人物たちを通して、婚活のリアルを知ることができますよ!

成瀬にハマった方や婚活に興味がある方は、ぜひご一読ください♪

コメント

タイトルとURLをコピーしました